顔面神経減荷術とは

一般的には、耳のあたり（側頭骨のあたり）から切開し、顔面神経の周囲にあって顔面神経を締め付けている骨を削ることで炎症などにより障害を受けている顔面神経を、硬くて狭い骨性顔面神経管の中から開放させます。これにより顔面神経の圧迫や神経への血流の滞りを除去し、顔面神経の再生を助けるものです。 ただし手術範囲に対しては、手術の方法や治療方針によって異なりますし、顔面神経の周りの鞘(神経鞘）を切開する場合としない場合とがあるようです。

手術をするタイミング

顔面神経麻痺になったからといって、いきなり手術をすることはないと思います。通常は、ベル麻痺やハント症候群を原因とする顔面神経麻痺で、長く治療を続けても完治せずにそのまま麻痺したままの状態になっている場合や顔面神経が全く反応しない場合などに手術します。

ただし顔面神経麻痺になったら、どのような場合でも手術が必要かといえば、他の治療方法があるかもしれませんので、手術を検討される際には、医師と納得いくまでしっかり相談した上で手術されることをお勧めします。

顔面神経麻痺の原因には、脳の疾病によるもの、ウイルスによるもの、外傷によるもの、原因がはっきり分からない急性のものがあります。

顔面神経麻痺の治療は問診や検査から始まり、脳外科、形成外科、神経内科、及び薬物療法、物理療法などにいたります。

顔面神経麻痺の症状には顔の一部が麻痺するもの、耳鳴り、めまい、耳痛があるもの、帯状疱疹があるものなどさまざまです。