ハント症候群とは

水痘帯状疱疹ウイルスがハント症候群の原因です。水痘帯状疱疹ウイルスはみずぼうそうを起こすウイルスです。みずぼうそうといえば、幼いときに発症した経験があるかもしれませんが、このウイルスは、みずぼうそうが治まっても神経組織に潜んでいます。身体の状況による何らかの要因で再びウイルスが活性化し、皮膚や粘膜だけでなく三叉神経、顔面神経、前庭神経へ広がり、帯状疱疹だけでなく耳鳴り、めまい、難聴を引き起こします。

ベル麻痺との違い

顔面神経麻痺でベル麻痺についで多いのが、ハント症候群です。ハント症候群はベル麻痺と同様に顔の片側に麻痺が起こりますが、口の周りや耳介に帯状疱疹が現れ、また耳鳴り、めまい、難聴が発症することも特徴です。また完全治癒率もベル麻痺と比較して低いです。

早期治療が重要

ハント症候群の疑いがあるなら、一日でも早く耳鼻科で治療を受けることが大切です。先に書きましたとおり、顔面神経麻痺の完治率がベル麻痺よりも低いですが、早ければ早いほど完治する可能性が高まります。発症直後は個人差がありますが、一気に病状が悪化する可能性があるからです。

顔面神経麻痺の原因には、脳の疾病によるもの、ウイルスによるもの、外傷によるもの、原因がはっきり分からない急性のものがあります。

顔面神経麻痺の治療は問診や検査から始まり、脳外科、形成外科、神経内科、及び薬物療法、物理療法などにいたります。

顔面神経麻痺の症状には顔の一部が麻痺するもの、耳鳴り、めまい、耳痛があるもの、帯状疱疹があるものなどさまざまです。