耳下腺腫瘍とは

耳下腺腫瘍により顔面神経麻痺が起こるケースがあります。耳下腺は唾液腺のひとつで耳の下にあります。似たような名前に耳下腺炎がありますが、耳下腺炎といえば、幼いときにかかると免疫が出来る流行性耳下腺炎（おたふくかぜ）が有名です。しかしながら、耳下腺腫瘍と耳下腺炎とは全く違いますのでご注意ください。耳下腺腫瘍は腫瘍ですので、良性と悪性があります。顔面神経麻痺が生じる耳下腺腫瘍は悪性腫瘍であることが多いです。

耳下腺腫瘍の初期症状

初期状態では耳の下にしこりを感じますが、痛みは殆ど感じません。良性と悪性との大きな違いは腫瘍が大きくなる速度です。悪性腫瘍の場合は急激に大きくなり、痛みや顔面神経麻痺が生じます。良性腫瘍も大きくはなりますが、悪性ほどスピードは速くなく、また痛みや顔面神経麻痺が生じないケースが多いです。

ただし注意してください。腫瘍の進行速度はあくまでも一般論であり、悪性か良性かの判断は、医師による診察が必要です。良性であっても腫瘍の一部が悪性へ変化することもあるようですので、痛みや顔面神経麻痺が無くとも、しこりなどの異常を感じたら直ちに医療機関へ行かれることをお勧めします。

顔面神経麻痺の原因には、脳の疾病によるもの、ウイルスによるもの、外傷によるもの、原因がはっきり分からない急性のものがあります。

顔面神経麻痺の治療は問診や検査から始まり、脳外科、形成外科、神経内科、及び薬物療法、物理療法などにいたります。

顔面神経麻痺の症状には顔の一部が麻痺するもの、耳鳴り、めまい、耳痛があるもの、帯状疱疹があるものなどさまざまです。